「なあに、浜ちゃん、こんなとこわざわざ呼び出したりして」

今現在、俺とは校舎裏に立っている。
はいつも通りにこにこしていて、俺はそんな彼女を見るだけで心臓がはちきれそうになってしまう。


(がんばれ、俺!)

心の中で自分に向かってエールを送り、深呼吸をしてもう一度前を見た。
劇的な一目惚れから始まった俺の恋は、今一つの結果を出そうとしている。赤くなる顔でまっすぐに視線を合わせて、俺は、



、俺と、「ー英語のノート貸してー」」

力んだ瞬間邪魔が入って俺の心は一気に萎える(いや、でもそんな場合じゃねーぞ!)誰だと思って声のした方を見ると犯人は泉だった。

「(泉のヤロウ………!!)」
「あ、泉、ノートなら机の中に入ってるよー」
「おう、サンキュな」

ぎろりと泉を睨むと泉はまあせいぜい頑張れよ浜田と言い残して何事も無かったかのように去ってしまった。(ちくしょう…!)



「あ、そうだ浜ちゃんさっき言いかけてたことって何?」
「あ、や、その、……こ、今度俺と野球部の練習試合見に行かねぇ?」


言いたいのはそんな事じゃなくて
(俺の意気地なし!)